インタビュー11

一般社団法人オムスビ 代表理事 森山貴士さん

Q 2014年に南相馬に来ようと思ったきっかけは何ですか?
A 実は、極端な話、ほとんどその文脈を意識したことが無くて、きっかけではなくて最初に仕事を辞めたんです。震災とは関係なく、震災後2年後ぐらいに。 ちょっとその会社の方針の行き違いだったりとか、自分がやっていく中で思い描いているような働き方が出来ない事というのがあって辞めました。それはなにかっていうと、若い人達に対しての教育をもっとしないといけないと前の会社では感じていて、それは何かっていうと、やっぱり「ウチの会社は凄く優秀な人だけを採用します」っていって、そうゆう触れ込みで沢山人材を採用してたんですね、それで実際僕が入る時に1000人位いる会社が5000人ぐらいまで増えてたんですね。凄い大きく成長してた一方で、毎年500人とか入ってくる。新卒の子たち大半がなんか上手く活躍できずに潰れちゃったりとか、なんかそういうの見てきている中で、すごく理不尽さというか何て言ったらいいんでしょうね。大学時代まで国数英理社を勉強して答えがあることを勉強してきて、大学においてもそれは変わらずで社会人になったらいきなりなんか答えのない社会問題を解決しろ。みたいな事を言われて野に放されるみたいな。で、そこで上手く出来ない奴はお前は無能だみたいに言われて潰されていくというのは、大きな社会的損失な気がするというか。自分もなんか一歩間違えたらこっちにいるのかなと思うとこれはすごくおかしいと思って。で、最初会社の中で人材育成をちゃんとしましょうっていう話を言って、2年ぐらい言ってたんですけど実際に成果を出して持ってたんですけど、なんかうちの会社らしくないって言われてしまって。

Q 小高に戻ってチャレンジしようと思う方へ、森山さんからメッセージをお願いします。
A やっぱ僕らは、こうやって小高で新しいチャレンジが出来るよ!とか成長できる場所だよとか、これから面白くなるような事を声を大にして言っていく、アピールしていくというか、そうやって仲間を募っていくっていう事をしている一方で凄くこの町で、それを実際に実現していくという難しさを感じていて、やっぱビジネス一つをとっても僕がこうゆう業態が素人だってのもあるんですけど、やっぱなかなか軌道に乗せるっていうのもただ事ではないし、人一人雇うってのはやっぱり精神をすり減らす作業になるのでタフな仕事ですし、そのTwitterとかでブロガー達がブログを書いてその収入で田舎暮らししたらいいじゃん、みたいな事を言ってるほど簡単ではないと思うんですよね。それでもやっぱりあまり余って僕はここでチャレンジする意義というのを自分としての辻褄としてリンクしているのだと思っているのでそういったもし自分がやりたい事があるのだけれどそれを何処でやっていいか分からない、他にこの地域の小高って地域が当てはまるのであれば、是非来てもらいたいなっていうのもあるし、みんなで何とか食いぶちぐらいは何とか繋げるように上手くこう調整していけたらなぁという風な気持ちではいます。